猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

一切皆苦の人生、だましだまし生きてます。ネットでは、基本的にマイナスなこと、後ろ向きなことを書くスタンスですが、ごく稀にうっかり前向きなことを書いてしまう可能性もあります。

一切皆苦

このところつくづく思うのは、この世は一切皆苦なのだなと。

そういう前提で生きていたほうがいいのではないかと。

でも、こんなことは子ども時代には誰も教えてくれなかった。

 

 

子ども時代といえば、私は親にいつも「反抗的」「ああいえばこういう」「口答えばかり」と言われていて、また親の会話に口を挟むというので「どびん」とか「茶瓶」とかも茶化されていた。

態度が悪い、口答えするなと父に殴られたこともあった。

母もそれを止めるどころか、助長していたふしもある。

それでずいぶん自己肯定感の低い子に育ってしまったと思う。

 

 

母は落ちぶれ感の強い人で、

「父親さえ生きていれば」という思いが常に心の中にあり、

男の子に期待するところが大きく、男尊女卑も激しかった。

アメリカ育ちの母親でもそうなのだ。

いや、アメリカは案外マッチョ社会だから、不思議はないのかもしれない。

 

「女の子なんだから!」

「だよじゃない! よ、と言いなさい」

ともよく言われた。

 

ジェンダーレスの正反対である。

 

 

こうした親の、残したツケはあらゆる意味で大きいと実感する。

 

 

 

 

 

 

 

 


www.youtube.com

新刊

ここずっと舌がピリピリ灼熱感があって痛いっす。

まさか舌痛症?

十分あり得るだけに、恐ろしい……。

 

久々の新刊なのに、売れてない〜〜

これ、一年間、ほんとうに苦労して、添付資料もデータで三百個以上Scanして、版元にも同じくらい送信し、校正もいつもの十倍くらい大変で、一気に目が悪くなって、

私的にも色んなことが発覚した時期に重なり、

もう途中でやめたいくらい大変だったです。

いつも思うけど、ほんと、この仕事、時給十円か、というような非効率さ。

 

だけど物書きなんてもともと専業でやるようになったのは、馬琴とか一九のころで、紫式部だって誰だって、本業があったわけだから、仕方ないんだよなと最近では諦めてます。

最近の若い人はだから、本が出ても会社勤め等は続ける人がほとんどだそうで、それは全く正解ですね。

 

ただ、物事に集中している時は嫌なこと忘れていられるのが幸い。集中できることに感謝です。

我ながら良い本だと思うので、話題になって売れてほしい。

 

 

ジェンダーで検索すると、たくさん出てきます。

私のは、「ジェンダーレス」に注目しています。

 

あと、最近の研究によると、鬱や不安感を増すのは「座ること・甘いもの・孤独」だそう。

物書きってその三拍子揃っている人多いのではないだろうか。

末永史

妙に気になる人というのがいて、私は末永史というマンガ家の作品をもうずっと昔に読んでいて、忘れられなかったのだが、亡くなっていたことを知ったのはコロナ前であった。

editorsnote.cocolog-nifty.com

 

ブログもたまに読んでいたのに、途切れたから、検索して、亡くなったことを知ったのだった。

meguromegane.blogspot.com 

 

 

末永史のことは、今も時々ふと思い出す。

さいごまで元気で、自転車事故がきっかけで亡くなって……。

内実はわからないけれど、とても幸せな一生に見える。

 

 

 

『歴史をこじらせた女たち』

11/5付け「東京新聞」書評頼まれて書く。

著者は、漫画日本の歴史を愛読していたが、女性は卑弥呼紫式部しかいないのが不満だったという。

ほんとにねー昔は男尊女卑が家庭や教育現場にもはびこり、しみわたっていたからね。

今でもその名残があるから、色々と腹も立つし、苦労させられる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オーディオブック

audiobook.jp

 

音読するということは、すべてにルビを振るということで、よみ方のわからない名前などは通説に従いました。

「音」になると、昔話を聞いているような別の味わいがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

承前

例のグロい映画のラストの謎が気になって色々調べたのだが、キリスト教がよく分かってないと、これはいかんだろうという考えもあり、頑張って英語でも調べてみたら、以下のサイトがヒットして、これまた好奇心と道連れに頑張ってナナメ読みして、なるほどと思った(末尾のほうで触れている)。

www.quartertothree.com

 

これによると、この映画のディレクターは、「Hostel」という映画のアンチとしてこれを作ったというが、このサイトの人によると、これで不快になったら申し訳ないとしつつも、むしろ「The Passion of the Christ」という映画を想起させるという。

調べると、このPassionという映画も色々物議を醸したもののようで、いつか見てみたい(Hostelのほうは、ネタバレ読んだだけでもグロすぎて見る気はなくなった)。

 

たしかにキリストの受けた受難は拷問以外の何物でもなく、色々とグロい。

殉教者というと、日本ではキリシタン弾圧の歴史が思い出されるが、これも以前調べた時、吐くほど残虐でしばらく憂鬱になった。

が、こういう殉教が美化されるのもなんだか怖い気がしたものだ。

 

ラストのセリフについては、そっかーと思った。

死後にあるであろう神の国って大事なんだろうけれど……。

日本人にとっては、ピンとこないのではなかろうか。

うちの父もプロテスタントの信者であったが、死後の神の国を信じている感じではなかった。

 

 

 

絶対オススメしない映画二本

ひょんなことから、映画二本見た。

「ミリオンダラーベイビー」と「マーターズ」。

どっちもオススメしない。

 

 

 

「ミリオンダラーベイビー」は結末、安易ではないか。もしや、究極の恋愛映画なのかもだけど(近松の心中物的な)。

娘とわかり合えない父の心情は涙を誘ったが、父ばかり美しく描かれていて、

母が醜悪に描かれ過ぎている。

 

マーターズ」は悪い意味で忘れられない。

グロ過ぎる。

731部隊ナチスか、こんな人体実験を思いつくのは……。

「ミリオン〜」同様、キリスト教が全開というか、とくにラストのことば、キリストの教えの逆いってる。

 

気になるのはこの二つの映画共に、爺婆が出てくるんだけど、爺は良い爺で、婆は鬼婆ってとこ。

日本の古典文学や昔話でも、鬼爺はいないけど、鬼婆はいっぱい。

爺は翁、神のイメージでたくさん出てくる。

こういうの、女性蔑視と女性嫌悪がとっても影響していると思うの。

だって「マーターズ」のああいうこと考えそうなのって、ふつう男じゃん。

それをわざわざ女にする必要あるの?

女、それもババアへの悪意を感じますた。

 

 

マーターズ」と比べればずっとまともとはいえ、筋は安易かな……かんがえさせられはするが。

 

 

 

 

 

オススメはしないけど、見るのであれば、リメイクしてない、フランス版のほうがオススメ。

でも、見ない方がいいと思う。グロすぎる。

マーターズ(2007)(字幕版)

マーターズ(2007)(字幕版)

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異型狭心症

 先日、凄い胸痛が十数分続いたので、循環器内科へ行くと、

「異型狭心症

との診断だった。

 わたしの場合、家族歴(心筋梗塞脳梗塞)もなく(母は脳出血なので該当しないとのこと。その他、心臓弁膜の形状等はこの病気とは無関係とのこと)、高血圧や糖尿などの基礎疾患もない。

 ただ、中性脂肪が高めなので注意が必要らしいが、おそらくはストレスのせいらしい。

 ニトログリセリンを五錠処方され、次に、もしなったら舌下に服用するといいらしい。

 しかし胸痛が三十分続いたらすぐに救急車を呼ぶべきとのこと。

 

 『源氏物語』「若紫」巻にも、人は心労で病になることを目の当たりにしたと、北山の僧都が語っている箇所があり、ほんとうに「病は気から」を身を以て感じる。

 なるべく深く思いつめないように注意したいと思った。

 

 

買いました。

ちびちび大事によもうと思う。

絶版本だらけ

大学時代、黒田日出男先生が、「本はすぐ絶版になるから、売っているうちに買わないと」と言っていたが、ほんとにそう。

かといって、いちいち買っていたら狭い家に置き場所がないからどうしても図書館を利用することになる。しかしもはや図書館に置いていない本も多い。

 

この太田素子さんの本もいい本で、こんな高値がついているけれど、入手困難になってる。

 

これはかろうじて手に入る。

 

 

私の本も絶版だらけ。

人はご飯とかには千円くらい出しても、本に千円は惜しいと思うのか、売れない。売れないまま絶版になる。

 

 

 

 

単行本だともっとなる。

『オバサン論』は、この手の本の嚆矢だが、えらい値段がついてて、びっくり。でもこれが売れたとて、著者には一銭も入らぬ。

 

絶版になってる本は、いつかキンドル化したい。

まぁ聞くと、キンドルにしても、本当に売れないそうだから、要するに物書きでは食えないということだ。

物書き専業が出てきたのも、歴史的にはつい最近……江戸後期のこと……だからこれはまぁ仕方ないのかもしれない。

ウンコの教室

まだ読み途中だが良い本だと思いました。

日本の子が学校でウンコをしにくいのは、トイレは休み時間に行くものという習慣があるからというのは目からウロコ。

ウンコの問題が、色んな社会的・構造的な問題につながってくる、つなげていく手法が好感がもてる。

ウンコ本の中ではピカイチではなかろうか。

 

ウンコといえば、『うんこ漢字ドリル』が出た時は、衝撃というか、やられた! と思いました。

 

 

 

 

 

古代のうんこ観について、非常に面白い指摘をしている東ゆみこさんの本。

万葉集』のくそまるの歌に関する考察は、目が開く思いをさせられました。

 

 

私もかつてウンコ本出してます。

こちらは、古典文学や史料に見えるウンコの話について、です。