猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

一切皆苦の人生、だましだまし生きてます。ネットでは、基本的にマイナスなこと、後ろ向きなことを書くスタンスですが、ごく稀にうっかり前向きなことを書いてしまう可能性もあります。

オールドパー

 オールドパーというウイスキーは誰しも聞いたことがあろう。私も知っていた。が、ラベルにも描かれているこのオールドパーという男がどういう人物か知ったのは、つい昨日のことである。
 吸血鬼伝説への興味つながりで、三谷茉沙夫の『不老不死伝説』という本を読んでいたら、そこにオールドパーのことが出てきた。オールドパーはイギリスの実在の人物で、本名はトーマス・パー。一四八三年生まれで、一六三五年に死んだという。
 えっ?
 そうなのだ。これが本当なら百五十二歳まで生きたことになる。まぁ昔のことだから正確な生年などはいい加減である可能性も高い。それにしても恐ろしく長生きな男で有名だったことは間違いない。
 長生きだけではない。
 彼は精力絶倫で、性欲が異常に強いことでも有名だった。
 それで、百歳で三人目の妻に死に別れたあと、性欲をもてあましたあげく、二年後の百二歳のとき、村の若い娘を強姦したというのだ。ちゃんと、モノは役立ち、射精までしたそうである。
 婦女暴行罪で十八年の実刑を言い渡されたパーは、服役し、百二十歳で出所後、四十五歳の妻を迎え、子供まで生まれた。
 にわかには信じがたい話だが、記録も残されているそうである。
 しかし、私にとっていちばんの驚きは、こんな性犯罪者が、ウイスキーの商標にまでなっているということ。いいのだろうか。この人物についての詳細が知れたら、ブランドイメージにもキズがつくような気がするのだけれど……。