猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

一切皆苦の人生、だましだまし生きてます。ネットでは、基本的にマイナスなこと、後ろ向きなことを書くスタンスですが、ごく稀にうっかり前向きなことを書いてしまう可能性もあります。

昼下がりの鳥爺さん

maonima2007-03-26

 近所の川沿いには、たそがれ時に猫婆さんが出没することは以前書いたが、今日、昼下がりにシバの散歩をしていたら、鳥爺さんを見た。
 犬サロンのようになった緑地に雀や鳩が集っていたところ、急にぱたぱたと一方向に飛び立ったので、そちらを見ると、帽子をかぶったヒゲ爺さんが自転車を走らせてこっちへやって来る。
 鳥が爺さんの頭上を旋回しながら爺さんを迎え導くようにもといた緑地に舞い戻るや、ひらりと自転車を降りた爺さんはおもむろに自転車のかごから、あわ粒のように小さいエサを撒き始めた。するとカラスまで飛来して、仲良く爺さんのエサを食い始めた。
 驚いたのは、鳥どもが爺さんの来訪をほんの一瞬前ではあるが予知していることで、まだ数十メートルも遠くにいる爺さんの姿が私の視界に入るか入らぬかのうちに、早、飛び立って出迎えに行き、またもとの緑地に戻ること。
「爺さん、来たんだ」
「爺さん、ようこそ」
「爺さん、待ってたよ」
「爺さん、こっちこっち」
と言わんばかりにまさに爺さんを「歓迎」する。
 爺さんは物欲しそうにしていたシバにも、「可愛いなあ」と言って、鳥用のとは別の、おそらく犬猫用にあらかじめ用意していたと思しきビーフジャーキー様のエサをくれ、さらに私にも余分のエサをくれた。
 においを嗅いでみたが、無臭で、シバと同じだったので、さすがに私にくれたものではあるまいと手に取って見ていると、シバがお座りをして欲しがるものだから、シバにあげた。