夫の母は享年48という早死にだ。腎臓の病気だった。
後もう少しで51になる夫も最近手がしびれてきたり、ほかにも養生すべき理由があるので、一日40本以上吸ってるタバコを減らせと言っているのだが、昨日、妙なことを言いだした。
「あのね。アメリカかどっかの統計調査で、タバコを吸ってる人100人を調べたら、80人が癌になって、20人はならなかったんだって」
100人中80人? それはえらく多いではないか。ありえない〜〜。アバウトな夫のことだから、これが正確な数字であるはずもない。まあ私もおっちょこちょいだから、聞き間違えた可能性もあるが。それにしても子供だましというかインチキというか…。
「困るじゃない。そんなにたくさん」
「それが困らないんだよ。癌になった80人は、癌になるんじゃないかなるんじゃないかと心配しながら禁煙も何度か試しながら吸ってたんだけど、癌にならなかった20人はまったく癌の心配なんかしないで、心からうまい!!と思って吸っていたんだって。オレは心からうまいと思って吸ってるんだから、その20人に入るんだよ。だからオレは癌にならない」
……。
数字といい、かなり眉唾な気が。私を騙す……というか、安心させるための夫の作り話という気もする。夫は嘘つきではないのだが、私を安心させるためなら、言うべきことも平気でギリギリまで言わないでいられる人なのでやりかねない。