『月刊望星』10月号でインタビューを受け、二条の『とはずがたり』について話したのだが、そこで私がゲラで直した記事が直っていなかった。その箇所は、
21ページの上段。
(ゲラ)「阿仏尼〜(略)〜『乳母の文』〜(略)〜その中の一説に「あらぬところを床(ゆか)しうする心は、人のおちくだる因縁にて候」とあり、」
というところで、これはインタビューの時も今関敏子さんが『旅する女たち』で阿仏尼と二条を結ぶものとして指摘していると強調したのですが、ゲラでは反映されていなかったので、以下のように直してもらうよう頼んだのです。
(直し)「阿仏尼〜(略)〜『乳母の文』〜(略)〜これは、学者の今関敏子さんが『旅する女たち』で指摘していることですが、その中の一節に「あらぬ所を床(ゆか)しうする心は、人のおちくだる因縁にて候」とあり、」
(ここいらへんの考えは今関敏子さんのものであって、私が思いついたわけではないので、それが分かるようによろしくお願いします。また阿仏尼の本文は手持ちの『阿佛尼全集』から引用してます。漢字や仮名遣いなどはそれに従っています)
という但し書きをつけて。
なのに直っていなかったのでガーンとしました。
こういうことはもっと神経質になってもらわないと困ると編集部にはメールを送ったところです。
今関さんがここをご覧になっているとはとうてい思えませんが、もしも、ご覧になっていたらそういうことです。(大塚ひかり)