猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

一切皆苦の人生、だましだまし生きてます。ネットでは、基本的にマイナスなこと、後ろ向きなことを書くスタンスですが、ごく稀にうっかり前向きなことを書いてしまう可能性もあります。

顔学会の

maonima2008-05-24

公開シンポジウムで、茂木健一郎が話すと知って、あらかじめ申し込んでおいた会に、行って来た(応募者多数で抽選だったそうだから、行けた私はラッキーだった)。
脳科学は不確実性が大事で、決定論ではない」
「だから、自分で考えろ」
とか、当たり前のことだが、脳科学者が言うと説得力がある。
というか、茂木さんの言ってることもすべて不確実なことで、将来、塗り替えられる可能性があるということで、それを茂木さんの口から聞けたのは良かった。


たしかに科学者が地球は丸くないと言ってた時代だってあったわけで、一歩間違うと、オカルトになったり、キチガイに刃物みたいなことになったりするのが科学だろう。
リサ・ランドールの話にしても茂木さんの本の内容にしても、
「なんか宗教みたい」と、娘が言ってたが、良くも悪くも科学は宗教だくらいに思ったほうがいいのだと、よけいに感じた。


しかし、茂木さんは話の内容はすごーく面白いのに、考えていることが言葉より先走るのか、とにかく早口で、聞くのが、ちと疲れるという難点がある。聞きやすさという点だけで言うと、顔学会の会長の原島博さんの話のほうが訥々としていて、かえって私のように頭の潤滑油が足りない者には、すっと脳に入ってくる。
もっとも茂木さんは金沢へ行ってその足で会場にいらしたとのことだから、お疲れだったのかもしれない。


それにしても、
「いっとき、同業の科学者なんかが、男が若い女が好きなのは当たり前のことでなどと、したり顔に言っていたが、いかにもベタなことで、それすら不確定なことであると疑うのが科学者なのに。その人は僕も親しくしている人なだけに残念でしたね。ぼくは、しわしわのお婆さんと恋におちるということもあり得るのだと思い至った時に、サガン(?良く聞き取れなかった)が分かった気がしました」
と茂木さんは言っていたが、この同業の科学者とは誰なのだろう。

たしかに、ダーウィンの進化論も「突然変異」という現象を認識したから出て来たことで、「これはこういうもんだ」と疑いもなく、発言する科学者というのは、なんだか信用できない感じではある。何にでも疑いを持つことから、科学は始まるんだろうに。



しかし、茂木さん、こう言うことで、さりげなく、会場の中高年女性にサービスしているんだよ。
とてもサービス精神の旺盛な人のようだったから。
懇親会も、お疲れだろうに、最後まで出席していらして。