猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

一切皆苦の人生、だましだまし生きてます。ネットでは、基本的にマイナスなこと、後ろ向きなことを書くスタンスですが、ごく稀にうっかり前向きなことを書いてしまう可能性もあります。

ポニョ

今日は夜にでもなんとか見に行きたい。




ポニョみてきた。
聞きしにまさるキテレツさはさておいて。
愛の奇跡ロリ風味だな、やっぱし。
このロリなとこと、女の描き方が、宮崎作品は、どうしても抵抗感を覚えるんだな。
でもポニョと宗介の愛があんまりひたむきでロマンティックなんで、途中までは泣きそうになった。
ポニョが人間に化けて、
「宗介んとこイクー」
と言いながら魚の上に乗って走っているところまでは……。
あとは……ん〜ん。





五歳から先、人生は長いのに、宗介はポニョを愛し続けていられるのだろうか。
などとつい現実的に考えてしまう人は、おトキ婆さんみたいにポニョに水をかけられてしまうんだろうな。
しかし『源氏物語』のリアリティにいつもしてやられてる身としては、やっぱし、ポニョより、そのもとになったと宮崎駿がインタビューで言ってる人魚姫のほうがぐっとくるなぁ。
人魚姫ほど、美しい失恋物語はないよなぁ……。
ポニョが大きくなって人魚姫みたいな目にあいませんように……。
でも心配だなぁ。
海の泡になったとしても、ポニョらはもともと海の泡から出来たんだから……ってポニョのお母さんは言ってたし……。


ポニョを「悪夢みたいだ」という人は多いようだが、私には悪夢というより、ポニョ(人魚)にとって都合のいい夢としか思えなかった。私もよくこういう自分に100%都合のいい夢を見ては、醒めたあと、悲しくなったりするものだ。
どらえもんが、植物人間になったノビタの夢だったとかいう説があるけれど、
「ポニョ」は、人魚姫が海の泡になって、永遠に漂う中でみている、醒めない夢、なのかもしれないなぁ。
なんてベタなこともつい言いたくなる。




宮崎駿作品の何が嫌って女が強過ぎるところ。
女だって、弱い生き物なんだよ、男と同じように……ってつい言いたくなる。