家のすぐ上にあった公園で、盆踊りの夜、来た子にはお土産が配られるのだが、熱を出して寝ていた私のために、幼稚園児だった弟は「お姉ちゃんの分は?」とせがんで、もらってきてくれたのだった。
ということを、弟を連れて行った死んだ祖母が私に話して聞かせてくれた。
寝たら、すべてがうまくいって、めでたしめでたしとなるかと思えば、目覚めたら代わり映えしないどころか、いっそう重い現実に、潮垂れるだけ。
あの世が悪いところのはずはない。
だってひとりも帰ってきた人いないじゃないですか。
と、ラジオで、誰かがしゃべっていた。
こんなことを犬も猫も考えない。
一日のほとんどを寝て過ごしている。
好物の虫や綿毛を野に追いかける 夢の続きを繰り返しつつ