ふつうの夢、この世でいちばん大事な〜

maonima2008-12-14

西原理恵子の『この世でいちばん大事な「カネ」の話』を読んだ。
「もしかしたら「働くこと」がわたしにとっての「宗教」なのかもしれない」
「毎日、毎日、働くことがわたしの「祈り」なんだよ」
「働くことが、生きることなんだよ。」


 10年前、心の病になって、「働かない自分」には価値がないと思うばかりに苦しんだ私としては、こうしたことばは、
「ちょっと待て」
という気もしないではないけど、二十台の頃、失恋した時、当面の私をなにより癒してくれたのは仕事だった(完全に癒してくれたのは新しい男だったが、それも仕事絡みで出会ったし)。
源氏物語』の紫の上も、人妻とはいえ、明石の君みたいに明石の姫君につききりで宮仕えできるていどの軽い身分でかつ、源氏に譲られた二条院とかじゃなく自分自身の資産がたくさんあったら、衰弱死しないで済んだかもしれないのに。せめて女三の宮のように出家させてもらっていたらとも思うが、世話してくれる実家もいない、源氏だけが頼りの紫の上じゃそれも難しいし。
 紫の上は源氏に語ったものだ。
“心にたへぬもの嘆かしさのみうち添ふや、さはみづからの祈りなりける”…心では重過ぎる悲しみばかり増えていくのが、それが、自分を生かす祈り、原動力なのだった…と。
 苦悩が自分を生かす「祈り」になっているというこの紫の上のことばと、西原の「働くことがわたしの「祈り」」ということばを並べてみるがいい。
 西原は人の金、人の気持ちを当てにするな、と言ってる。
 
 紫の上を見ていると、男の愛だけが頼りだった女の悲しい末路って感じがどうしてもするよね。






月曜のラジオ番組を聞いて、37枚以内でまとめよ。
という課題が模造紙にはり出された。
模造紙の左上には銀色で、人の顔が描かれていて、目の部分がえぐられている。
う〜ん、37枚か。
と見上げると、バルコニーの柵のあいだから、ギリシアローマ神話のメドゥサを倒したペルセウスの盾のような、いっぱいに顔が刻まれた大きな盾がのぞいていた。
その奥で、誰かがピアノを弾いてて、よく聞くと金妻のメロディだったが、弾き間違えて、照れている様子までこちらに伝わってくる。
奏者はこちらからは見えないのに。
それにしても、課題をこなさなければ。
と思っていたら、目が覚めた。


まぁいかにも夢らしいふつうの夢である。
が、37枚という具体的な数字が印象的だったので、続きを見ようと目をつぶると、眼球の左下のほうから色のついたフィルムみたいな映像が現れ、だんだんと広がっていったと思ったら、
どーん、
と、娘に上に乗られて、一気に視界が開けた。