猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

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田中貴子氏論文&台所は殺人器具でいっぱい

田中貴子氏から、氏の論文、
「男から生まれた女」(井上章一編『性欲の文化史』2所収、2008年)が。
白洲正子の『両性具有の美』の私の解説を、白洲批判が皆無といっていい状況の中、「白洲の弱点を衝いた一文」として評価しつつも、「詰めの甘さが露呈している」と批判している。
この解説は2002年の暮れから2003年の正月にかけて書いたもので、白洲の全集を読むほど力を入れたが、読めば読むほど白洲に批判的な気持ちが深まって、書くのに苦労した。
とくに締めは「このままでは批判ばかりになってしまう。解説なんだから、少しは褒めてまとめよう」などと考えたこともあり、たしかに意味不明になってしまった。
全体として立ち位置のぐらついた、混乱した印象を与える一文になってしまったと思う。


それかあらぬかこの解説は、ネット上の評判も悪く、
私としても「引き受けなければ良かった」と悔やんでいたようなところがあるのだ。



そんないきさつがあるだけに、田中氏のように、こうしてちゃんと取り上げて、正面から批判してくれると、私も書いた甲斐があったものだと感じる。

★★★
きのう作ったそばがきが不味くなったので、チーズと海苔をまいてトースターであっためて食べようとしたら、トースターから出す時、チーズがどろりんと溶けて、手を火傷した。
いつも思うんだが、台所は、火や鉄板、包丁やすりこぎ、テンプラ油など、人を殺せる器具でいっぱいだ。
うちは台所が狭くて、コンロの下に鍋が入ってたりするので、ぐらぐら煮えたぎった湯や油の下にかがんで、ものを取ろうとする時など、いつも怖い思いをする。
「料理は愛」とかいうけれど、ものを料理して食べるってのは、殺しがベースになってたりするわけだからなぁ、と、そのたびに感じる。
愛も、まぁ、なんだか、怖いと言えば怖いとも言えるだろうが。
★★★
(1/19追記)
小谷野さんのブログになんかこのことが。
銀色夏生の『つれづれノート15』438ページに茂木健一郎のことを親子が話題にする箇所があって、
「また茂木?」
「〜すぐ脳に結びつけて」
「そうなんだよ。すぐ脳に結びつけるんだよ」
「〜脳のこと言いすぎ」
ってあるけど、小谷野さんはなんでもすぐ佐伯さんに結びつけるんだよね。
たしかに田中氏の論文に一ヶ所、ちらっと出てはくるけれど。