猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

一切皆苦の人生、だましだまし生きてます。ネットでは、基本的にマイナスなこと、後ろ向きなことを書くスタンスですが、ごく稀にうっかり前向きなことを書いてしまう可能性もあります。

父の折り紙海外編

maonima2009-08-08

ところで3日、母の様子をみにいった時、母はいろいろ変だったのだが、一個だけ感心したことがあった。
父が相変わらず折り紙によるマーキングに精を出しているといった話をしていたとき、母がいきなり、
「メーシーズ」
と、つぶやいた。
その前に、夜だというのに「昼はまだ」、そば屋へ行こうとしているのに「おかゆは」などと繰り返していたので、またしてもおかしなことを……と、やや、ぞぞっとしていると、父が、
「ああ、メーシーズか! デパートの」
と、相づちを打つので、
「何。折り紙と何の関係があるの」
と聞くと、
「いや、あれはママがまだ六十前の頃、一緒にニューヨークに行ったとき、ママとメーシーズに行ったんだ。買い物を待ってるあいだ、折り紙をしていたんだ」
と父。日本ですらいつも折り紙を携帯して、時間があると折っている父である。ましていわんや海外においてをや。もちろん折り紙を持参していた。
そこへ、まだ一歳くらいの双子の女の子を連れて若いお母さんが通りかかった。フレンドリーなアメリカ人のことである、「ハーイ」とか父にほほえみかけたので、父は「はい」と、ちょうど折り終えたピンクのうさぎを二つ、バギーに乗ってたその双子にやった。すると、お母さんは、
「サンキュ〜〜〜〜〜」
と超感激し、またデパートの別のところで会った時も、
「サンキュ〜〜」
と再びにこにこ顔で言っていたのだとか。



そのことを、「折り紙による父のマーキング」と聞いて、母は、思い出していたのだ。
脳は不思議なもので、数字とか、さっきのことは忘れても、そんな十数年前の海外でのこまかなことは覚えているのだ。十数年前どころではない。幼い昔のことはもちろん覚えているのだが。
家族は辟易している父の折り紙癖、父の周囲の人もお世辞でありがたがってるたぐいもいそうなこの折り紙も、このときばかりは、ほんとに喜ばれたに違いない。父にしてみりゃこれで味を占めたとも言えようが……。

(父の折り紙マーキングについては→http://d.hatena.ne.jp/maonima/20080408)




しかしノリピーなんてまったく興味なかったのに、あらためて感心した。こんな面白い人とは思わなかったよ。
覚醒剤やっててつかまりそうだからって逃亡するなんて前代未聞じゃないか。
これだけみんなを楽しませてくれて、エンターティナーだなぁ。さすが芸能人。