うちの一階の南の窓は、三枚ガラスがはまっている形で、真ん中ははめ殺しで開かない、左右は斜めに開くようになっているが、ある一定以上はあかないようにストッパーがかかっている。
この左右の窓に網戸がある。
最近、この網戸が、夜中のうちに十センチくらい開いているのだ。
不気味なので、寝る前は窓を閉めるようにすると、網戸は開いていない。
まさか人が、あんな狭い斜めの窓から入ろうとするわけないし、そんなことしようものならシバに吠えられるだろう。
これは猫1と2のうちのどちらかがやってるねと思っていたら、案の定、ある日、シバの散歩から帰ってくると、我が家からにゃーにゃー声がして、ふと窓を見ると、猫1(タマ)が網戸を開けて、斜めに狭く開いた窓から半身を乗り出して、今しも私のもとに来ようとしている。
どう見ても、タマのデブ身では、出れそうな窓ではないのだが……。
その後、見ていると、タマは、人が見ていない夜中や、我々がシバの散歩に出ているあいだとかに、この網戸を開けていることが分かった。
それも必ず左の網戸を右にスライドさせているのであって、左の網戸にポポ手をかけることは決してない。
猫にも利き手があるのだ。
おそらくは右利きなのだろう。
今度どちらのポポ手を使っているのか確かめてみよ。
(写真は那須 沼っ原湿原のシバ)
シバ、今夜も蝉を食う。今夏三匹目。