最近犬の散歩でよく爺婆に話しかけられる。こないだは「私、七十歳なの」という女が近づいてきたら、シバもなついている。
「犬好きが分かるのねー。犬は自分に優しくしてくれる人を知ってるから」
などとフレンドリー。忙しい時だったからあんまり長くならないといいなと思いつつも、話してたら、脳出血の話になったので母もなったと言うと、彼女は、
「脳出血は自己責任」と言って自分の血圧管理の話になった。
母は、高血圧で脳出血になったのではなく、ここのブログでも書いたが、アミロイドアンギオパチーといって、脳血管が弱くて脳出血を繰り返し痴呆になったのだ。血圧はむしろ低血圧だった。昔、料理を習ってたから栄養管理もちゃんとしてた。ただ脳血管にいいとされる玄米を勧めると「私は白米が好きだから」と言って、聞かなかったし、ペストリー的な甘いパンは好きで朝はよく食べていた。
話が長くなるのがイヤだったので適当に話を合わせて切り上げようとしたものの、彼女の話は止まらない。
だいたい養生ですべての病気を防げると思ったら大間違いだ。
注意してても、なる時はなったりするよ。
病気を本人の性格とか心がけの悪さのせいにする人は嫌いだ。
(いい加減にしてくれよなー)と、私のイライラがピークに達した時、シバがいきなり、その女の人のズボンに飛びかかって噛みついたのである。もちろん謝った。
「怒ってるのね。歩いてるのを止めたから」
そう言って女の人は向こうへ行った。
たしかに、犬は人の気持ちが分かるんだなぁ。