『女嫌いの平家物語』のことをブログで書いてくれてる人が。
わたしのすでに絶版になった『ブス論』や『美男の立身、ブ男の逆襲』についても書いてくださっている。
ありがとう〜。
http://aragnee.blog89.fc2.com/
そして、伏見憲明さんの『百年の憂鬱』、最初、娘が一気に読んでしまっていたので、面白いのだとは分かっていたが、本当に読み始めたら一気だった。
第一世代・松川さんの憂鬱と狡猾が第二世代の義明や、今は颯爽としている第三世代のユアンの未来にも重なる。
他人事だと思っていたら、全然違った。
アメリカで幼少期を過ごした母(私の)のこととか、彼女が私に与えた影響とかも嫌でも心に浮かんでくる。
なんで私が全然違うように見える伏見さんの書かれるものや、伏見さんに引き寄せられるのか、という理由もちょっとだけ垣間見えた気も。
伏見さんの『百年の憂鬱』は、
きっと読む人に、
自分のルーツに思いを馳せさせる力があるんだと思う。
主人公のこの底意地の悪さと皮肉っぽさって何なの……という思いが、読むうち自分に重なって止まらなくなった。
紫の上に死に別れ、取り残された光源氏の鬱々とした最後、はしゃぐ孫の匂宮、光源氏をそれでも“光”ありと見る老僧が配された「幻」巻のラストが心に浮かんだ。
ちょっと別次元の話ではあるが、
- 作者: 伏見憲明
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大好きだった亡き祖母から、太宗寺での下宿、薬学校のこと、勤め先の病院での恋のこと、ニューヨークや上海のこと、戦後、夫亡き後の仕事のこと、いろいろ話を聞いていて、
むしろ母の知らないことも知っていると思っていたが、
もっともっと話をせがんで、たくさん聞いておけば良かったとも思った。
思い出せる限り書いていきたいとも。
それは、私が古典をやってる理由にも重なるから。