今年も早、大晦日。
なんだか正月を迎える気分がまるでしないのは、八月三十日に容子ちゃんが亡くなってしまったから、というのもあるんでしょう。
このことは私にとって、ほんとに衝撃で痛手で、今も夜中に目覚めると、いつも容子ちゃんのことが頭に浮かびます。
ましてご両親は、四六時中、忘れることもないのでしょう。
今も事故現場に毎朝、お参りしているということです。
今年は、本も二冊出ました。
一冊は、『女嫌いの平家物語』。
これは、15年ほど前、月刊清流に連載していたものがさらに清流出版から単行本になっていたのですが、大幅に加筆訂正して、ちくま文庫から出たものです。
もう一冊は、『古事記 いのちと勇気の湧く神話』で、書き下ろしですが、こんなに楽しいしごとは初めてじゃないかというほど、楽しめました。
古事記って、ほんとに生きかえるというか、力が湧いてくるんですよね。
共に七月十日発売なので、四月、五月頃はとても忙しい日々でしたが、
それでも『源氏物語』の訳をしていた頃と比べると心の余裕はありました。
どうか皆さま、ぜひぜひ買ってください。
- 作者: 大塚ひかり
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2012/07/09
- メディア: 新書
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- 作者: 大塚ひかり
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2012/07/01
- メディア: 文庫
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連載は、「産経新聞」夕刊(近畿六県)にて毎週火曜、「古典にポッ」
「美的」に毎月、「古典で識る美女の教養」
「週刊朝日百科 絵巻で楽しむ源氏物語」で、鼎談を(鼎談のほうはもう実際の仕事は終わっています)
あとは老親のこととか、なんだかんだと心配事は尽きませんが、これは私くらいの世代の人は、多かれ少なかれ、みんなそんな感じでしょう。
また、『源氏物語』の全訳が終わってから、近所でならいはじめた書道が、二段になったのは、嬉しいことでした。
折々の飲み会とかも、私はのめないにもかかわらず、楽しいのは、お互いまるで利害関係のない、学生のような間柄だからでしょうか。
ご近所づきあいにもなるし、はじめて良かったなぁと。
シバも来年は八歳。
朝夕の散歩は、暑い時や寒い時は難儀ですが、これまた犬友ができたのが良かった。
そんなことでもなければ、引きこもりでコミュ能力の低い私は、近所に知り合いを作ることなんぞ難しかったでしょう。
タマは来年は13歳、ポロは12歳。二匹とも立派に経上がってます。
今年もなんとか生き延びることができました。
来年もどうぞよろしくお願いします。 大塚ひかり