猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

一切皆苦の人生、だましだまし生きてます。ネットでは、基本的にマイナスなこと、後ろ向きなことを書くスタンスですが、ごく稀にうっかり前向きなことを書いてしまう可能性もあります。

(再び、6)少し遅れてやってくる

 ストレが記憶に与える影響に関する実験がある。
 ネズミに電気ショックを与えると、その直後(二分後)にはふだん通りプラスチック製の台を見つけることができるが、三十分後には最も成功しなかった。
 が、四時間経つと再び、思い出せたという。



 こうした実験結果があることを聞き、深く頷いた。
 物事って、すべてそうですよね。
 悲しみも喜びも、あとからくるし、醒めるのはずっとあと。
 私の病気もそうなのである。
 この14年間のことをさまざま思い出してみると、
 歯を削るなどのストレスが加えられている最中・もしくは直後は、気分の落ち込みや不安感、歯の違和感はない(刺激による歯や歯茎の痛みはある。これは皆、同じはず)。
 ところが翌日、翌々日頃になると徐々に不安感と不調はつのり、一週間後くらいにピークに達し、以後、だらだらと続き、少しよくなったかと思うとまたもとに戻ったりする期間がある。
 そうして、なんとか歯の違和感がなくなってくるのは一ヶ月〜半年後くらい。
 ただし波はあるし、この間、また歯をいじったりすると、悪化する。14年前がそうで、半年くらいは大変だった。医科歯科の頭頸部心療内科で、適切な治療を受けたから良くなったが、 いったん発症したら、たぶん一年くらいは、歯をいじらないほうがいいのではないか。
いじる必要がある場合は、説明をよくしてくれる医院で、慎重に、納得いくように受けるほうがいい。もちろん一年経ったあとに受診する場合も同様。
 もっとも、噛み合わせの違和感などはいったん治れば、そのあとはいくら治療しても大丈夫と今の医科歯科のHPにはある。
 しかし、14年前の私は噛み合わせの違和感だったにもかかわらず、その後も今回みたいにダメな時と、五、六年前のように大丈夫な時があるのだ。
 つまり全然オッケーというわけではないのは、やはり医師の説明と患者の納得というのが不可欠であることを示していると、私は身を以て感じる。



 ちなみに、ネズミのストレスの影響がピークに達する三十分後が、私の一週間後に相当するから、ネズミが元に戻る四時間後というのは、私の八週間後に相当することになる。つまり約二ヶ月後には元に戻っているはずなのだが……。