猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

一切皆苦の人生、だましだまし生きてます。ネットでは、基本的にマイナスなこと、後ろ向きなことを書くスタンスですが、ごく稀にうっかり前向きなことを書いてしまう可能性もあります。

閉じたネットだから油断したのでしょうが、先日、友達の知り合いが「神奈川県にだけは絶対住まない方がいい」と書いてるのを見て、ショックを受けた。
何を根拠に?
ちょっと出張で行ったくらいで何が分かる?
神奈川ったって、小田原もあれば横浜もあれば鎌倉もあれば藤沢もあるよ。
いいとこいっぱいあるのに、ちょっとした印象でそんなふうに思われてしまうとしたら、とても悲しい。
まして横浜出身の私がその場に書き込んでいながら、そういうことを書く人がいるのかと、くらくらしたのだ。
その人の出身県を示されて「●●県だけは住まないほうがいい」もしくは「日本にだけは住まない方がいい」とか言われたらどんな気持ちになる?
たとえば一度や二度の海外旅行でそこの国をこうだ! と決めつけるのはよくないなぁと、自戒をこめて思ったことだった。




反面、「直感」というのはあるもので、その友達の知り合いにしても、出張なりで何らかの悪い直感が、神奈川県に働いたのは確かなのであろう。が、それはあくまでその人の価値観に合わなかった、生まれ育った環境と違い過ぎただけというのもあり得る。


神奈川県だけに「?」というマイナスの感情が働く場所が多いというわけではないような気もするけれど、港町だったり、外に開かれている街は、故郷でうまくいかないあぶれ者が押し寄せてくるということもあろうし、また、神奈川県のように東京という大きな存在をすぐ隣に控えている場所は、やさぐれがちになるというのもあるのかも。



横浜の白楽で生まれ中学二年までそこに住み、のちに同じく神奈川県の藤沢に引っ越した自分の感覚では、藤沢よりは横浜の白楽のほうが良かったというか、少なくとも私には合っていた。
けれど言えるのは、横浜にしても藤沢にしても、今私の大事な親友たちは、そこで生まれたり育ったりしているわけで、神奈川を否定されるってことは、ちょっと彼女たちを否定されるような気持ちにもなる。もちろん、そこで生まれ育った自分をも。



私が神奈川に親しみを覚えるのは生まれ育ったからというのもたぶんあって、大阪生まれの父なんかは、横浜にいるころ、関西のほうが暮らしやすいと言ってた。とはいえ藤沢に長らく住んでいると、すっかり藤沢が大好きになってしまっていた。
どっちにしても「神奈川県だけは絶対住まない方がいい」なんてことは、絶対にないと断言できるし、それなら大阪だって愛知だって福岡だって秋田だって岩手だって「住まないほうがいい」と言おうと思えば言えると思うよ。凶悪事件の発生率とか自殺率とか考えると。
http://area-info.jpn.org/CrimPerPop.html(都道府県別凶悪事件発生率)
http://grading.jpn.org/Popy2117029.html(都道府県別十万人当たり自殺者数)


しかし、こうした統計だって、実はまやかしな部分もあるのだから、それを以てして「ここはダメ」という決めつけはいけないと思ったことだった。
それは人にも国にも言えるのではなかろうか。

って、ぐだぐだしてしまいましたが、物言わぬは腹ふくるるわざなので……
などなど考えていたら、久々に風邪を引いてしまったようです。