落ち込んで鬱々とした時、まずしたくなくなるのが家事だ。
中でも料理は、やる気が失せる。
そもそも食欲が減退する。
できあいのどうでもいい、炭水化物系のものしか受け付けなくなるのだ。
が、友達が言うには、料理ほど癒やしになることはない、五感を働かせるから……とのことで、言われてみれば、火とか包丁とか危険物を扱う料理ほど、集中を必要とすることはないよな、マインドフルネスってやつか……などと思って、心に浮かんだのが、最近よんで良かった『マインドフルネス・レクチャー』の流れで、よんだ玄侑宗久の『流れにまかせて生きる』のことばだった。
ここに、自信の無い人は「まず、自信があるかのような身体状況を先に作ってしまう」とあって、これって万事に言えることだなと。↓
つまり、やる気がない時は、やる気がある時にこそできる料理をあえてやってみるのだ。
そういえば、きょう、やる気がないけど、必要に駆られて料理している時は、少し元気になっていたかもしれない。
形から入るって大事だね。
紫式部も言ってたっけ。
“数ならぬ心に身をばまかせねど 身にしたがふは心なりけり”(『紫式部集』)
ちょっと意味が違うけど、身が心を定めるって意味では同じことだろう。