仕事をして、しかも組織に所属していないと、肩書きを求められることがしばしばある。
それで、私は、小説も書いてないのに作家と名乗るのもおこがましいし、文章も古典絡みのものばかりなのにエッセイストと名乗るのも……と思って「古典エッセイスト」と名乗っている。
もっと昔は「古典専業主婦」と名乗ったこともあり、それは受けは良かったものの、自分的には、なにか古典しかやってない主婦のようにも受け止められ、また肩書きが主婦というのもどうなのだろう……あざといし、なんとなくダメだ……と思って、半年くらいでやめてしまった。
娘が小さいころは○○ちゃんママ、○○ちゃんのママ、と呼ばれていたので、それを肩書きにすれば、「バカボンのパパ」みたいでカッコイイかとも思ったものの、それでは何のことやらわけが分からぬ、肩書きというよりハンドルネームではないか? など、我ながら疑問が生じたので、やはり、「古典エッセイスト」のままである。
岡崎守恭さんが『墓が語る江戸の真実』くださったのでお礼ハガキしたら、「歴史エッセイスト」という肩書きは私の「古典エッセイスト」を真似しました! というメールがきて、やっぱり! と思うと共に、仲間が増えた気がして嬉しく、こんなことを書いた。
が、歴史エッセイストなんて名乗ったら、うさんくさい奴と思われるのは必定で(在野というだけでバカにする人も少なくないので)、ひとごとながら心配だ。