貝原益軒の『養生訓』を読み返しました。
『免疫と「病」の科学』でたびたび取り上げていたからです。
益軒、八十七歳くらいまで生きたんですよね。で、『養生訓』はたしか八十三歳くらいの時に書いたもの。
有名な腹八分目のほか、朝食より夕食を軽めに、薄味、熱いものは食べない、歯を大切に、朝晩のストレッチ、同じ姿勢を続けない……等々、今に通じる健康法もさることながら、医者はとにかく患者のことを第一に考え、利益や名誉を追求しない、たとえ死ぬことが分かっている患者でも、薬を求められれば与えるがいい、与えぬことによって患者が気落ちすると可哀想だ、といったことが書かれていて、本当に立派な医者だったんだなぁ、と改めて……。
そういえば、異常な目の疲れで眼科に行った時、目に一番良いことは何ですか? と問うたら、「なるべく目をつぶっていること」って言われたんだが、益軒も「四十過ぎたらなるべく目はつぶっていたほうが目にいい」って書いてて、益軒凄いと思った。
『免疫と〜』は、慢性炎症が万病のもとになるといった趣旨の本で、私としては、では、慢性炎症を防ぐにはどうすればいいの? ということを求めて買ったのですが、それに関してはすべては想定内でした。
おお! と思ったのは、著者の宮坂氏と定岡氏が父娘であるということ。
「なかなか楽しい共同作業」だった、とあとがきにあった。
親子関係が良くなければできないし、そうは言えませんよね……。
『養生訓』は、これが原文も現代語訳もあって読みやすいです。↓
免疫と「病」の科学 万病のもと「慢性炎症」とは何か (ブルーバックス)
- 作者: 宮坂昌之,定岡恵
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