定家筆「若紫」巻が発見されました。
同巻は源氏と紫の上が出逢う大事な巻ですが、「紅葉賀」巻で紫の上が口ずさんだ"入りぬる磯の"の元歌は『万葉集』にあるんです。
それ以外にも『源氏物語』には『万葉集』からの引用が多いんですが、使用された語句からして『万葉集』の歌を採録した『古今和歌六帖』等に依っているというのが定説です。が、『万葉集』の影響には違いありません。
また、天象や花鳥風月、古い流行歌のエロいイメージを借りて性愛を表現するという『源氏物語』の方法のルーツもまた『万葉集』にあると言えます。
『万葉集』は、日本文化の源流とも言え、いろんな文芸に影響を与え、アレンジされています。
『万葉集』ではおもてなしの歌だったのが『大和物語』では悲恋の歌になったり、も。
ついでに言うと、
『万葉集』にはスクランブル交差点的な場も出てきます。
"八十<やそ>の衢<ちまた>"。
ここでは言霊がパワーを発揮するので占いに最適なんです。
渋谷のスクランブル交差点にもそんなパワーがあったりして……といったことも、本書には書きました!
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