猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

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「命を大事にしている」ポロつんやシバ

コロヤン自体よりも、図書館が閉まる、美術館に行けない、数少ない友達と会えない、などのコロヤン周辺事情でメンタル低下している弱い私……。

 

だけど、うちの老犬猫みると、少し元気出ます。

シバなんか、11/30に年内の命、手の施しようがないと言われたにもかかわらず、胸水・腹水たまるたび、それを抜くという対症療法によって、なんと五ヶ月生きている!

水抜きは今のところ五回。初回三万円、そのあとはだいたい一万三千円(たまに一万七千円とかもあって治療内容によって異なる)。かけてきたカネは十万円足らずでここまで延命できるというのは、ある意味お得なのではないか。

もしこの延命措置をしなければとっくに死んでたことを思うと、十万足らずで命を買ったわけか。

などと思っていたが、前回の医師のことばをシバを医院に連れてってくれた夫から伝え聞いて、またきょうシバを見て、それは違うと思った。

医者は「シバちゃんは体力ありますね」と言っていた。

そして、シバは実際、食欲もりもり、水抜いて其の日はちょっと衰弱しても、翌日からまた命の炎を燃やしだす。

半身不随の19歳5ヶ月の雄猫ポロの存在も、その元気を手伝っているだろう。

ポロは、シバが衰弱していようが情け容赦なく、シバがのろのろ食べていると、そのエサを奪いに来る。なのでシバはポロにとられまいと、必死でエサを食べる。

また、群れ意識の強いシバは、隙あらばポロに寄り添いに行っているところからすると、そのことがシバに安心感を与えているということもあるだろう。

 

 

つまりは、シバの体力・気力が根底にあって、医療はその手伝いをしているだけなのかも、と思ったのだ。

 

それで思い出したのは、21年前、私が歯科心身症になって医科歯科にかかった時、当時の主治医の小野繁先生が言っていたことばなのである。

「治すのは私でも薬でもない。あなたが治そうという気持ちにならないとダメだ。私や薬はその手伝いをするだけだ」

 そう小野先生はおっしゃったものだ。

 歯科心身症はこだわりの強い性格や強いストレスといったベースがあるところに、歯科治療を受けることで発症する。

 その時、歯をいじると悪化する。

 なので、そのこだわりを棄て、日常生活をすることが大事なのだが、これが発症後には本当につらいのだ。とにかくマジで気が狂いそうなほどクチの中がおかしい、歯が豆腐のように感じるくらい敏感になる。それで噛み合わせも分からなくなる。そのうち非定型歯痛と呼ばれる痛みも出てくる。

 ふつうなら歯医者に行くところだが、この病気の場合、それが禁忌なのだから、拷問の苦しみもかくやという感じであった。

 

 結局、数年後、歯は医科歯科で治したが、それもまた悪くなって町医者で治したり、そのままになっているものもある。

 今でも歯医者は怖いけれど、いちど、この歯科心身症の仕組みを知れば、症状が多少出てきても、「ああまたきた」とながすことはできる。できなくて、歯医者に行って削ったところで、一週間・二週間経つと平気になってくる。小石で歯が摩滅した時(二月のブログ参照)もどうなることかと思ったが、じきに平気になった。

 

 

 そんなことを色々思い出した。

 猫のポロにしても、半身不随のカラダで、おやつの袋のカサカサ音を聞くと(シバは耳が遠いが、猫のポロは二十歳近くなのに地獄耳)全速力でカタカタ駆けてくる姿を見ると、本当に懸命に生きている。

 命を大事にしているとはこのことなんだ、

 と実感して、目頭が熱くさえなってくるのだ。

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  とはいえ、水抜きしなかったら、いくら体力あるシバでも今ごろ死んでたとは思うけどね。今回は医者が上手だった、というのもあったと思う。

 医者選びの大切さも、歯科心身症になった当時、痛感したことだ(精神科とかいっても悪くなる一方で、医科歯科いってはじめて良くなったからね)。

 だけど、そうして医者に連れてったあと、元気に爆食いしてるシバを見ていると、ほんと連れてった甲斐があったなぁ、と嬉しくなってくる。

 

 

歯医者が怖い。 歯の痛みは心の痛み? (平凡社新書)