猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

一切皆苦の人生、だましだまし生きてます。ネットでは、基本的にマイナスなこと、後ろ向きなことを書くスタンスですが、ごく稀にうっかり前向きなことを書いてしまう可能性もあります。

「我慢」の意味

ツイッターにも書いたんだけど、

我慢て言葉、昔は「うぬぼれ」を意味してたんだよね。

自分が絶対に正しいと思い上がる心。

たとえば『太平記』巻第二十五の護良親王の怨霊たちが仁和寺の六本杉の梢に集まるシーンにある。

“我慢心深く”とか“我慢・邪慢の小天狗ども”とか。

こういうふうに今とはまったく意味が違うことばってけっこうある。

 

 

 

“なまめかし”とか。

これって今は熟女的な人の色っぽさを言うことが多いけども、

もともとは、生<なま>のみずみずしさ、若い人の優美な美しさを表すことばだったんだよね。

源氏物語』の主人公の光源氏が、六歳の幼いころからすでに“なまめかしう”といった使い方。

 

 

 

あとは、一所懸命ということばも、ときどき一生懸命と訂正されることがあるけど、もとは武士が、一所を懸命に守るところからできたことばだから、一所が正しい。って、これはちょっと上の二つの例とは違うけどね。

 

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