猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

一切皆苦の人生、だましだまし生きてます。ネットでは、基本的にマイナスなこと、後ろ向きなことを書くスタンスですが、ごく稀にうっかり前向きなことを書いてしまう可能性もあります。

最近の説出羽守&一次史料ガー

最近の説では……ってよく言う人がいる。言うのは構わない。私も言うことはある。が、その説は時代遅れという言い方はいかがなものか。

歴史的解釈って時代背景によって違ってくるし、流行ってあるからね。

 

 

 

エロスでよみとく万葉集 えろまん

エロスでよみとく万葉集 えろまん

  • 作者:大塚 ひかり
  • 発売日: 2019/08/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

あと、一次史料ガーって、最近じゃ猫も杓子も言うけど、40年位前は絵巻や物語は史料として下に見られてたのを、黒田日出男先生(私が早稲田の日本史学専攻にいたころ、講師だった)とか保立道久とかが史料として使い出して開拓されていって、注目されるようになったわけで、何が史料として重要視されるかって時代によって変わってくるんだよね。

 

いわゆる一次史料からは分からない「しぐさ」と、その裏に潜む当時の価値観とかが絵巻から分かったり、

物語にしても、考古学的発見によって逆に一次史料よりも当時の実情を伝えている可能性が指摘されるようなこともあるんだよね。

有名なのが「長屋王」で、『続日本紀』などには長屋王ってあるけど、『日本霊異記』には「長屋親王」ってあって、それは長屋王の間違いとされていたのが、木簡が発見されて、そこに「長屋親王」とあって、親王宣下があったかはともかく、親王扱いされていたことが分かったりだとか。

だからこそ藤原氏にあれほど警戒されていたのか! ということも分かって……。

 

紫式部も『源氏物語』螢巻で光源氏に言わせているものね。

日本紀などの正史はほんの片端に過ぎない。物語にこそ政道に役立つ本格的な詳細が書かれていると。 

 

  

 

毒親の日本史 (新潮新書)

毒親の日本史 (新潮新書)