新刊『黒い古典』にも書きましたが、
『うつほ物語』は悪役が面白いんです。
「金玉ついてんのか」(ふぐりつきて、男の端となりて)と兄たちを叱る后、
食事しない妻がほしい(もの食はざらむ女得む)と市女と結婚する皇子、
私は箱入り娘じゃないし……以下略(われ人のかしづく娘にもあらず……以下略)と開き直って20歳年下の男に求婚する50女……ほかにも、凄いことを言う東宮妃などがいます。
実際にはこんなセリフ言えないというようなケースが多いのですが、
恨みを内に秘め、物の怪化するという『源氏物語』の登場人物はリアルなだけに、時に読んでいて苦しいこともある。
『うつほ物語』の悪役は、カタルシスを感じさせてくれて、スカっとするところがあるのです。
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