事故物件の日本史、二回目更新されました。
霊や鬼の出る河原院をモデルにした六条院に、怪異の絶えない二条院、そして広大な墓場である宇治……。
紫式部はなぜこんな曰く付きの屋敷や土地ばかり、今でいう事故物件、霊的スポットばかりを物語の舞台に選んだのか。
そのことがずっと疑問だったのだが、『源氏物語』が基本的に皇統乱脈を描いた物語であることを頭に浮かべながら、この三つの場所を見つめているうち、興味深いことに気がついた。
六条院、二条院、宇治……のいずれもが、天皇に関係している、それも皇位に近い位置にいながら天皇になれなかったとか、あるいは即位しても退位させられたとか、皇位継承絡みの恨みやいざこざがあった人々の屋敷なのである。
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