朝日新聞の夕刊に夏樹静子が謎の腰痛で『椅子がこわい』という本を書いたということにまつわるインタビューが載っていた。この本の存在は知っていたが読んだことはなかったのだが、夕刊に、
「腰がお豆腐になっちゃったような、嫌な感じで」
と書いてあって驚いた。私もまさに九年前の歯科心身症の際、歯が豆腐になったように感じて、医科歯科の小野先生(いまは退官)にそう言ったら、
「みんなそう言うんだよ。そういう表現をする」
と言われたものだが。腰も豆腐のように感じるのか。夕刊には、夏樹さんの病気の正体については書かれていなくて、かえってこの本を読みたくなった。
私も歯科心身症では『歯医者が怖い。』という本を書いた。このタイトルは実は友人の命名なのだが、『椅子が怖い』が本歌だったのだね。