猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

一切皆苦の人生、だましだまし生きてます。ネットでは、基本的にマイナスなこと、後ろ向きなことを書くスタンスですが、ごく稀にうっかり前向きなことを書いてしまう可能性もあります。

ここんとこ古典以外の本もいろいろ見たり読んだりできるようになった。
渋澤龍彦との日々』二番目の妻澁澤龍子の。
澁澤龍彦の訳したサドの本とか、『夢の宇宙誌』『東西不思議物語』『世界悪女物語』とか読んだものだけど、澁澤龍彦って実は大したことない人だったのではと、この龍子の本を読んで思った。
文楽が好きだったなんて、なんだかなぁ、と。
あと、龍子に「オバサンにならないでね」とか言ってたのも……。
龍子もいかにも俗物な感じだが、そこが良かったのだろうな。
172p「しかし澁澤自身は前々から闘病記なんてまっぴらと言ってましたし、他人の同情を買うような苦しみやもがきなど、絶対に見せたくなかったでしょう」ってくだり読んでも、やっぱし澁澤龍彦って私には合わないわけだよ。
闘病記って、他人の同情を買うために書くわけじゃないし、読むほうも同情より共感とか激励されるほうが大きいと思う。
それに苦しみやもがき、見たいし、見せたいし。
まぁ澁澤龍彦の「美意識」ってやつですかね。
「美意識」ってことばもわたしゃ嫌いだけど。



川原秀城『毒薬は口に苦し』。
古代中国の皇帝は、不老不死を目指し、金丹をのんだが、その中毒でずいぶん死んでる。
高い金を出して早死にするとは。
今の化粧品とかも高いほどいろんな化合物が入ってて危険なのではなかろうかと思ったり。



傳田光洋『賢い皮膚』。
胃袋と皮膚表面の類似性から、胃潰瘍の治療薬を皮膚に試したところ、皮膚バリアの回復を促すことが分かったという。
以前、ネットで長年のじんましんがソラナックスで治ったという記事を見つけたが、ソラナックスももともと胃腸の薬として開発されたんだっけ(胃腸の薬として開発されたのはドグマチールとのご指摘が。そうだったかもしれない)。私は治らなかったけど。
最近は、なぜだか少しよくなってる。




弁護士の福井健策先生から『著作権の世紀』を頂く。
私の『源氏物語』をいつもお送りしているお礼で送ってくださったのだろう。
34ページの「福井描く」って書き添えてあるイラストはもしや福井先生が描いたものなのだろうか。可愛い。
小谷野さんの『大河ドラマ入門』には小谷野さんと奥様のイラストが載ってるそうで、見たいと思っているのだが、
最近は著者が描くことが流行っているのだろうか。



著作権の世紀―変わる「情報の独占制度」 (集英社新書 527A)

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