よく「感謝しなきゃいけませんねぇ」「ありがたいですねぇ」と言ってくる人がいるが、いつも余計なお世話だと感じる。
感謝とは、人から「ねばならない」と押しつけられるものではなく、しぜんと湧いてくるものである。
薄々感じていたが、きょう確信した(今更だが!)
いろいろ整理していて、昔つきあっていた男がコピーしてくれた『弥勒信仰』の書類、『鞍馬寺』の書類、それをつくづく見つめていたら、「ああ、ありがたい、私のために」と、もう三十年以上経って、しみじみ感謝の念が湧いてきたのである。
心の奥底からの気持ちだった。
感謝の念は、リアルタイムで湧いてこないとしても、時がくれば湧いてくることもある。
ありがたさもそうだ。
それをぐいぐい、第三者に言われる筋合いはない。
湧いてくる時は湧いてくる。
本当に心の底からの、ありがたいという思いは。