猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

一切皆苦の人生、だましだまし生きてます。ネットでは、基本的にマイナスなこと、後ろ向きなことを書くスタンスですが、ごく稀にうっかり前向きなことを書いてしまう可能性もあります。

伏見憲明さん『新宿二丁目』と太宗寺

伏見憲明さんの新刊『新宿二丁目』を、きょう上野にパンダのうんこを見に行く往還で読んだ(パンダのうんこの展示はなく、写真だけでがっくりでした)。

いろいろ興味深いことだらけなのだが、まず惹きつけられたのは太宗寺!

太宗寺のことがちょくちょく出てくるのだが、この寺、亡き祖母が学生時代下宿していた寺で、よく話していたんですよ!

明治35年(1902)生まれの祖母は、「これからは女も手に職を」という父親の方針で、薬剤師を目指し、当時、唯一の女子の行ける薬学校(いまの明治薬科大学)を受験することにしたんです。

その当時、祖母は横須賀に住んでいたので、受験生のころから新宿の太宗寺に、東北出身の小出さんという人(結婚後の名前)と二人で下宿。二人とも薬剤師になって、薬学校時代は太宗寺から通学したそうです(大正時代のこと)。

 

太宗寺には不気味な大きなお地蔵さんみたいな仏像があり、人魂や南京虫が出て、食事はとても少なかったとのこと。

 

小出さんはのちに医者と結婚して、その息子さんが駒込でやってた産婦人科に私も高校時代、生理不順でいったことあります。

今も駒込には小出医院てあるけど、お孫さんだろうか。

 

 

写真は、祖母が薬専時代にならったという歌。

今では私の宝物です。

 

 

祖母はゲイバーのことは何も話していなかったので(もしあれば、祖母の性格からすると、必ず話しているはず)、大正時代はまだなかったのかも。

 

 

伏見さんの『新宿二丁目』には、私の好きな佐良直美も出てくる。

なぜ二丁目にゲイバーが集まったのか、三島由紀夫とか夏目漱石も出てきて、面白かったです。

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新宿二丁目 (新潮新書)

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