猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

一切皆苦の人生、だましだまし生きてます。ネットでは、基本的にマイナスなこと、後ろ向きなことを書くスタンスですが、ごく稀にうっかり前向きなことを書いてしまう可能性もあります。

勝手に♡おすすめ古典2 『捜神記』

『捜神記』、これも素晴らしいです。

中国の古典なんですが、

ここには、『竹取物語』の出典なのでは? と私が考える話があるんですよ。

竹の中にいた怖い顔の大男が実は福の神で、彼が出ていったら、家がすっかり貧乏になってしまったという話なんですが、これ『竹取物語』のかぐや姫と正反対ですよね? だけど、大男なりかぐや姫が家に福をもたらしていたという設定は同じ。

『捜神記』は『日本国見在書目録』(八九一)にもあるし、『竹取物語』ができた時にはすでに日本に渡っていたことが分かる。

竹取物語』の作者は一つには『捜神記』のこの話にインスピレーションを受けて話を書いたのでは? と思うのです。

そのことについてはこの本に書きました↓

 

ひかりナビで読む竹取物語

ひかりナビで読む竹取物語

 

 

 

『捜神記』、ほかにもオシラ様のルーツとなった馬と娘の話(っても、捜神記の話は日本のそれと違って悲恋話ではない)や、ろくろ首の話など、日本独自と思われがちな民俗や話が、実は中国のものをアレンジしたものだったのね、と気づかされること多々です。

この、現代語訳がオススメです。↓

 

捜神記 (平凡社ライブラリー)

捜神記 (平凡社ライブラリー)

  • 作者:干 宝
  • 発売日: 2000/01/24
  • メディア: 文庫