『捜神記』、これも素晴らしいです。
中国の古典なんですが、
ここには、『竹取物語』の出典なのでは? と私が考える話があるんですよ。
竹の中にいた怖い顔の大男が実は福の神で、彼が出ていったら、家がすっかり貧乏になってしまったという話なんですが、これ『竹取物語』のかぐや姫と正反対ですよね? だけど、大男なりかぐや姫が家に福をもたらしていたという設定は同じ。
『捜神記』は『日本国見在書目録』(八九一)にもあるし、『竹取物語』ができた時にはすでに日本に渡っていたことが分かる。
『竹取物語』の作者は一つには『捜神記』のこの話にインスピレーションを受けて話を書いたのでは? と思うのです。
そのことについてはこの本に書きました↓
『捜神記』、ほかにもオシラ様のルーツとなった馬と娘の話(っても、捜神記の話は日本のそれと違って悲恋話ではない)や、ろくろ首の話など、日本独自と思われがちな民俗や話が、実は中国のものをアレンジしたものだったのね、と気づかされること多々です。
この、現代語訳がオススメです。↓