猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

一切皆苦の人生、だましだまし生きてます。ネットでは、基本的にマイナスなこと、後ろ向きなことを書くスタンスですが、ごく稀にうっかり前向きなことを書いてしまう可能性もあります。

眠れぬ夜に……よしなしごと

古典の話ができるような夫だったらなぁと思う時もあるが、眠眠打破のみながら麻雀するような夫だからこそ、長年やっていけてるのかもなぁという気もする今日この頃。

 

 

それとは別に、やっぱし大学院行ってればなぁとも思ったりする。

黒田日出男先生も勧めて下さったのに。

でも、母親に「これ以上学歴つけたら嫁のもらい手なくなる」

「行くとしても、一切学費は払わないわよ」

と言われ、それを押してまで行く根性もなかった。

色々考えると、悲しい……。

が、おかげで、広告業界の人たちと知り合えて、それはそれは刺激的な日々だったので、もしも院などいってたら、得られぬものをたくさん得たと思うと、まぁいいんだけどね。

夫とも出会えたわけだし。

あのころの体験は、古典文学の読みにも凄く影響を及ぼしていると思う(それはそれは、面白い人たちがいっぱいだった。それこそ光源氏みたいな人もいた)。

とにかく広告業界がいちばん元気な時代だったからあのころ。

今思い出しても、華やかな日々……(つらい思いもしたけれど)。

 

それにつけても、源氏物語の全訳の機会を与えてくれた筑摩書房には感謝しかない。

最初、「やらない?」と言われた時は「えっ私なんぞが」と思ったけれど、

この仕事をやったからこそ、源氏物語をはじめとする古典文学の読みも深まった。

もちろん源氏物語はそれまでも何度も通読していたけれど、読むと訳すは大違い。

もともと調べ好きな性格なので、引用されている漢籍などにも可能な限り当たって調べたおかげで、得られたことは莫大だった。

 

 

 

 

 

もう15年以上前の写真。若い……「古典は原文を読むべきです」なんて言ってるけど、今は全然違う考え。訳でいいし、マンガでもいいと思ってる。

そこから原文にいければなおいいんだけど、海外の人とか、翻訳された源氏物語を読んでも楽しめてるわけだし、私らもギリシア神話ラテン語でよまないし、シェイクスピアでさえ英語じゃなく日本語訳でよんで、それで楽しんでいるわけだから。

 

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