猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

一切皆苦の人生、だましだまし生きてます。ネットでは、基本的にマイナスなこと、後ろ向きなことを書くスタンスですが、ごく稀にうっかり前向きなことを書いてしまう可能性もあります。

あのころ。

私の最初の本、装丁は佐藤雅彦さんなんだよね。

凄く凝ってて、娘に言わせるとセクハラ? 的な仕掛けが表紙(をめくった部分)にあるのだが。とっくに絶版だが

⇒いつの日か別の日か―みつばちの孤独

 

 


このころの暮らしが下人だとすれば今は殿上人のような暮らしかも。でも思い出すと凄くきらめいている。あの時は死ぬほどつらかったのに。
なにしろ、失恋と失業のダブルパンチで。実家に行くたびお米をもらったり、母に持ってた記念コインやドルを売りつけて現金にしていたという……母にってところが小心で生ぬるいが。

 

 

この本に関しては大学の同級生(新聞社勤務)が「出す意味が分かりません」との手紙を何枚も書いて送ってきてショックだった。

中高時代の親友も「みっともない」と言ってきた。

学者になった岩淵君はロンドンから励ましのカードをくれ、いとこは買って祝福してくれた。

当の男は迷惑がり、昔の男は面白がった。

本が出た時、つきあい始めていた夫は、十冊買ってくれた。

 

二冊目以降は基本的にずーっと古典絡み。もともとなりたかったのは漫画家か学者だし(学者は、母が大学院行きを反対して、私も無理には……という気持ちで、諦めた)。

 

いつの日か別の日か―みつばちの孤独

いつの日か別の日か―みつばちの孤独