子供のころ、「眠れる森の美女」で、なんで王女の誕生パーティに招かれなかっただけで、魔女は恨んで魔法をかけたのだろう、そのくらいのことで……と、疑問を覚えたものだが、
大人になると、よく分かる。
昨日、まさにそういう感情になったから。
このテーマで、なんで私が呼ばれないの? なんで私の本が紹介されていないの? と思うような本があること(発売は少し先)を昨日知った。
同じテーマのエッセイの参考文献に出てないのはもちろん、巻末の●●を楽しむガイドみたいな一覧に一冊くらい出ていたってよさそうなものなのに、一冊も私の本が出ていない。
その時の私の気持ちが、「眠れる森の美女」の祝宴に呼ばれない魔女のそれだった。
呼ばれるはずのところに自分がいない、
無視されることの悲しみがこんなに深いとは。
つらいけど、仕方ない。
もっと多くの人に読んでもらうよう、呼ばれるように精進しよう。呼ばれないまでも、その本を手に取った人が「なぜここに大塚さんがいないの?」と疑問に思ってくれるくらいにはなりたい。
みんなが、お目々きらきら西洋風のヒロインが活躍する少女漫画や(私も好きでしたが笑)、欧米文化に憧れていた七十年代からずーっと、日本の古典文学にひたってまいりました。
家がバタ臭い環境だったため、その反動というのも大きいですが、ずっと古典文学ってこんなに楽しい! 面白い! って思い続けて、八十年代のおしまいころに初めて本を出した時から、その面白さを伝えたくて、精進して参りました。
今もその初心は忘れていないし、これからもそうした気持ちでいきたいです♡