本日、シバ、狂犬病の予防接種。
台に載せられ、ぷるぷる震えるシバがいとおしかった。
フィラリアのクスリも購入。
「安いのにしてください」
と言うと、大阪人の先生は大阪弁で「もっと安いのもありますケド(大阪弁の発音で)、パチもんやさかい、品質がアレで」と言うんで、「どっちにしても、最初の年にもらった高いやつじゃなければ助かります」と、パチもんじゃない安めのにしてもらった。
助手の女の子は、そんな私の顔をじーっと珍しいものでも見るように凝視していたが、安いクスリにしろだのと要求する人はこのへんじゃあまりいないのかなぁ。
私は恥ずかしがり屋の上がり症だけど、父が大阪人のせいか、「高い」と思ったら値段交渉だけはする。兵庫のいとこなんか、三十年前、本を「全集で買うんだから安くして」と言ったら、関西の本屋ではちゃーんと値引きしてくれたっていうし。関西人なら当たり前のことだと思うんだけど。
もっとも四十数年前、両親が結婚する時、母方祖母と父方祖父母がデパートの食堂で食事会をした時、大阪人の父方祖父が食事代金を店員に値切っているのを見て(支払いは父方が全部したらしい)、江戸っ子の祖母は「デパートで値切るなんてびっくりした」と言っていたんで、関東では、昔から値切るって習慣はあまりなかつたのかもしれない。だからといって私の父はぜんぜんケチではなくて、むしろ関東人の母のほうがケチなくらいなんだけど。
シバをペットのコジマで買う時も、「この犬、ずいぶん大きくなってるじゃないですか。安くしてくださいませんか」と交渉したら、定員はわざわざ店長を呼んで、店長は「そんなにいじめないでくださいよぅ」と言いつつ、端数(八千円)を引いてくれたっけ。
さすがに生き物の値引きを要求したのは初めてだったが。
クスリだのパチもんだのと関西弁でいうとヤクザの会話かって感じ。しかし「パチもん」て何だと思って調べてみたら「偽物」って意味だったのね。偽物じゃあ困ります。なにか別のことばを言おうとして間違えたのかな。それとも私が聴き間違えたのか。「台湾の何とかもん」って言ってたように聞こえたが。