今日で、直峰荘(犬舎号)で生まれたシバこと峰の小雪姫も三歳。二歳を過ぎると落ち着くと言われるもそんな気配もなく、変わったところといえば知らない人に吠えるようになっただけ。湯たんぽのことは結局、怖がって、敷地内で下痢までしたので撤去。猫どもの所有に帰しました……。まっ、あんたが寒くないならいいのよ。
それにしても清少納言はエライって最近とみに思う。辛いこといっぱいあったろうに、そういうの、一切、書かずに、定子中宮の美しかったこと、賢かったこと、女房に理解があったこと、一条天皇にいかに愛されていたか、笑っていたかばっかり書いていたんだから。
すでに鎌倉時代に俊成卿女が『無名草子』で「宮のめでたく盛りに時めかせ給ひしことばかりを、身の毛もよだつばかり書き出でて」って書いてるけど、お涙頂戴にしようと思えばいくらでもできるのに。
『源氏物語』と比べてやっぱり『枕草子』はちょっと……と言う人もいるけど、『源氏』も凄いけど、『枕草子』も凄いよ。
『紫式部日記』も『源氏物語』も、『枕草子』や、定子と一条天皇の悲恋がなければ生まれなかったし。
私には書くべき華やかなことなど何もないけれど、だからといって、泣き言もなるべく書くまい。と言いつつ、この一文の前半(書くべき華やかなこと云々)がすでに泣き言っぽいベウベウ(と犬の声)
『類聚雑要抄指図巻』(中公)が綺麗で欲しい。高いのもさることながら、重いし場所を取るから狭い我が家にはとても常備は……ベウベウ。ハコとかいらないから、日本の絵巻シリーズみたいに、もっと軽い普及版出してくんないかな。