猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

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『落窪物語』の継母は、実は実子にとっても毒親だった

「継母」は、洋の東西を問わず、悪役をあてがわれることが多いものですが、『グリム童話集』の初版では、白雪姫の美しさを妬み、殺そうとするのは継母ではなく、実の母だったこと、ご存知ですか? それが第二版以降では「残酷な場面や性的な事柄が削られ」た(『初版グリム童話集』1 訳者まえがき)。つまり白雪姫を殺そうとするのが実母というのは残酷すぎるということで、継母に変えられてしまったのです。
 逆に言うと、継母なら継子いじめは当たり前、継子の美貌に嫉妬して殺そうとするのだって有りだよね、と、当時の人は考えていたわけです。

 

 継子いじめの物語というと、日本では『落窪物語』が有名で、この継母がヒロインにしたことは今でいうならすべて犯罪です。が、この継母、実子にとってもかなりの毒親だったのです。ということを書きました。

 

 現代でも、厚労省のHPに掲載されている平成二十九年度のデータによると、「主たる虐待者」の最多は実母です(46・9%)。次いで実父(40・7%)、実父以外の父(6・1%)、実母以外の母つまり継母は0・6%で、数値の上では最も割合が低い(https://www.mhlw.go.jp/content/11920000/000394627.pdf)。
 血のつながらない子を実の子同然に愛せないのは無理のないところもあるでしょう。だからといって虐待をしてしまう親というのは、実の子に対しても支配的な子育てをするはずです。逆に実の子に支配的な親は継子に対しても毒親になるのです。

 ということが、千年以上前の『落窪物語』を読むと、すでに描かれていることが分かるのです。

 

詳しくは、拙著『毒親の日本史』をどうぞ。

 

毒親の日本史 (新潮新書)

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オンラインで記事にしてくださいました(しかしヤフーに転載されたやつのコメントが悪意あるものが多くてつらいです。みんな作者がどういう気持ちになるかとか考えもしないのかな。ゆうべ見た時背筋が寒くなって、目の周りにじんましんが出て、しばらく震えが止まりませんでした……コメント欄とかなくていいのにな)。↓

president.jp

 荒ぶる寸前のコマつ

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