2005-11-27,"初めてのドライブ","
今日はシバにとって大変な一日だった。私の実家へ車で往復約三時間の初旅をしたのである。なにしろシバは十分以上車に乗ったことがないので、行きはドライブインで休んで、水をやったらぐいぐい飲んだ。実家に着くと大喜びで芝生の庭を転がり、落ちていた父のすててこのようなものに狂ったようにすりすりしたりしている。
「オヤジ臭さがいいんだね」
などと笑っていると、母がどこからかボロ布を出してきて、庭にぽんぽんほうり投げると、そのたびにシバが突進してごろごろすりすりする光景は、なにか異様なものがあった。
母も父も幼い頃、犬を飼っていたので、大の犬好きなのである。犬を飼い始めたと言ったら、
「見たい見たい」
と言っていたのだが、母は脳卒中で倒れて以来、体が不自由なのでうちまで見に来ることはできないでいた。父も母の世話があるので、うちに来る余裕は無い。
なので、早くシバを連れて行きたいと思っていたのだが、なかなかこちらもシバを連れての長旅は億劫で思い立てなかったのだ。思い切って連れて行って良かった(運転手=夫は大変だったろうが)。
一息ついてから、父母が「隠れ里」と呼んでいる近所の奥まった一角を父と子供と私とで散歩させた。今の場所に越してきたのは私が13歳の頃で、25まで住んでいたが、生まれ故郷と違ってあまり愛着もなく、探検らしい探検もしたこともなくて、こんな所があろうとは今まで知らなかった。まだまだこのへんは田舎で、マダニがいそうな草地がいっぱいだ。
帰る時はものすごく車に乗るのをいやがったが、行きと同様、私がだっこして過ごす。行きはぷるぶるぷるぷる小刻みにずーっと武者震い(使用法変だけど、武者震いって感じだったのです)していたシバも、帰りは馴れたのか、震えはせず、しかし、生あくびしたりへーへーはーはー苦しそうだった。
帰るや、がぶがぶ水を飲んでいた。犬連れだとやはり疲れるわ。
写真があればいいんだけど、そんな余裕、だれにもなかったし、だいいちデジカメも持ってかなかったので、残念ながら無し。