猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

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最近、まぶたが重いと思って、調べていたら、
「眼瞼下垂」
という語句を知った。


三浦久という学者のブログによると、頭が悪いのまで治るようなことが書いてある。
http://www.hi-ho.ne.jp/gotta/miura2/ganken02.htm


NHKまでも、こんなことを。
http://www3.nhk.or.jp/gatten/archive/2008q2/20080402.html





眼瞼下垂の手術は、
美容整形ともまた違って、保険がきく。
しかし、保険のきかないのもあるらしい。
美容整形の病院と、一般病院と、両方でやってるところからすると、
矯正にも似ている感じだか、わたしの中では、顎関節症に似ている気がする。
いずれにしても、整形というのではないようだ。
しかし、まぶたを切るのだから、うまい医者にかからないとエライことになるだろう。
手術を受ける人は、自分が本当にそれを受ける必要があるのか、一般病院でちゃんと検査してからのほうがいいと思う。
でないと、ひところの顎関節症ブームみたいな感じになるのでは。



整形といえば、こんなサイトをみつけた。
http://famousplastic.com/category/plastic-surgery-addiction/
http://www.awfulplasticsurgery.com/page/5/
これと関連して思い出されるのは、去年の夏、温泉風の銭湯に行ったら、おばあさんがたくさんいて、若い人とはあまりに違う、垂れまくりの体に、
「いずれは私もああなるのか」
と暗い気持ちになったこと。
おばあさんの顔というのは私はわりと好きで、オバサンの醜さとは違う枯れた可愛さがあると思っているのだが、体は別であると思った。
けれど上記のサイトに見える人々の怖さは、そうした暗い気持ちとは違うレベルの「身の毛もよだつ感じ」がある。
老衰は醜いし、自分もそうなると思うと怖い気もするけれど、死んだ祖母や母で見馴れているし、昔から写真や絵や現物で馴染んだ年寄りの体に自分もなるというだけだのことだ。
しかし、こうした整形による顔や体の変形は、かつて見たことのない形なだけに……。




と、いろいろ考えているうちに、
江戸時代の『きのふはけふの物語』62話にこんな怖い話があったのを思いだした。
ある者が、美人の妻を得て、自慢するのを聞いた“いたづら者”が、
「女の目には鈴を張れというのに、あなたの奥さんは目が細いのが難だ。あれを当世の南蛮治療で治したら、天下無敵の美女になる」
と吹き込んだ。男が、
「誰が得意だ」
と聞くと、
「いや、目尻をカミソリで切り広げて、うちの自慢の膏薬をつけておけば、二、三日ですっきり治る」
「ではその膏薬をくれ」
と、男は言って、急ぎ帰り、妻をとらえて、まぶたを“すか”と切り、その膏薬を つけて二、三日してみたら、ひどくただれ、あげくに妻は、“めくら”になった。



これは岩波の古典文学大系の『江戸笑話集』に収められている。
400年前近くのこの話は、整形の失敗談が、愚かな人間の「笑うべき話」であると、教えてくれる。