猫も羽<わ>で数えましょう(旧「大塚ひかりのポポ手日記」since2004)

一切皆苦の人生、だましだまし生きてます。ネットでは、基本的にマイナスなこと、後ろ向きなことを書くスタンスですが、ごく稀にうっかり前向きなことを書いてしまう可能性もあります。

ショック

母が急速に衰弱しているとのことで、夜、夫に車を飛ばしてもらって実家に行くと、こないだ会った時から三ヶ月も経ってないのに、母が格段にぼけてしまっていて驚いた。
夜だというのに、「昼の用意をして」と父に何度も言うし、「そば屋に行こう」と言ってるのに、「おかゆはまだなの?」と父に繰り返す。
なにか言っても無表情で、いきなり英語で喋りだす。
六年前、脳出血で倒れて入院して以来、がたっと衰弱はして、今日がいつとか数字に関してはまったく分からなくはなっていたが、運動機能もかなり快復したし、夜と昼を間違えるなんて、以前にはなかったのに……。


父によると、七月末、歯医者で歯を抜かれてからだという。
それまではかなり元気に快復していて、歯医者もひとりで行ったのに(★★その後父に確認したら、もちろん歯科医院には父が付き添ったそうだが、診察室に入ってないのでよく分からないという。その時は元気そうだったからと。う〜ん)、帰ってきてからおかしくなってしまって、歯を何本抜いたかすら、聞いてもおぼつかないという。だが三本くらい抜いたらしい。

「総入れ歯にする」と歯医者に言われていて、これから全部の歯を抜かなくてはならない、そして炎症がおさまってから入れ歯を入れるというのだが…。


母はブリッジが少しある以外は歯は良かったのに、ここにきて歯周病で歯がぐらついてこんなことになってしまったそうなのだ。けれど、五月に見た感じでは、そんな雰囲気でもなく、歯周病というのも初耳だ。

父に聞いてもらちがあかず、とにかく、母は精神的にも不安定になっていて、昨日は一睡もしていないという。
とりあえず、ただごとではない感じなので、私がお世話になった小野繁先生に診てもらうように父には言って帰ってきたが……。


歯には呪われている……。


8/5付記 昨日、母は父に連れられて近所の神経内科に行ったら、「歯医者はしばらくお休みするように」と言われ、薬を処方されて、昨晩はぐっすり眠ったそうだ。ぼけのほうも、脳出血だからもともと破壊された分はともかく、急速に進んだ分は挽回してくれるといいのだが。
今日は食欲も回復したそうなので、ひとまずはホッ。父が、
「ひかりがママずいぶん無表情になってた、って言ってたぞ」
と母に言ったら(言うなよ!)、母は、
「毎日面白いこともないんだから無表情にもなるでしょ」
と答えたそうで、そのくらい言えるなら、まずまずか。